研究概要 |
今年度は複素Ginzburg-Landau方程式およびその関連方程式についての研究が主体となった.ここでは欲張らずに通常の複素Ginzburg-Landau方程式に対する初期値境界値問題についての成果に的を絞って述べることにする(Ω⊂R^N;λ,κ>0;α,β,γ∈R;i=√<-1>): (CGL){u_t-(λ+iα)Δu+(κ+iβ)|u|^<q-2>u-γu=0 on Ω×(0,∞), u=0 on ∂Ω×(0,∞), u(x,0)=u_0(x), x∈Ω. 初期値に解を対応させる,問題(CGL)の解作用素{U(t);t【greater than or equal】0}を定義する.今回の成果を粗く述べれば2【less than or equal】q【less than or equal】2+4/Nのとき{U(t)}が非縮小半群を形成すること:L【greater than or equal】1とω∈Rに対して ||U(t)u_0-U(t)v_0||_<L^2>【less than or equal】Le^<ωt>||u_0-v_0||_<L^2>, t【greater than or equal】0, u_0,v_0∈L^2(Ω) を示したということになる.今回は非線形項の複素係数κ+iβに以下の(Mono)のような制限を置かない分,非線形項の冪に強い制限を課すことになった.平成12年度に示した,制限 (Mono) 0【less than or equal】κ^<-1>|β|【less than or equal】c_q:=2√<q-1>/(q-2) の下での{U(t)}の準縮小性(L=1,ω=γ)を越える結果ではある.
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