研究分担者 |
瀬川 重男 大同工業大学, 教養部, 教授 (80105634)
辻 幹雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40065876)
石田 久 京都産業大学, 理学部, 教授 (10103714)
神 直人 滋賀大学, 教育学部, 講師 (90206368)
西尾 昌治 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90228156)
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研究概要 |
平成15年度は,以下の研究を行った. 1.被覆面のマルチン境界及び倉持境界の研究:正岡は瀬川,神と共同で,開リーマン面F上の正値調和関数の族,有界調和関数の族及びディリクレ積分有限な調和関数の族をそれぞれ,HP(F),HB(F),HD(F)と表し,Rを双曲型(グリーン関数が存在する)開リーマン面とし,R^^〜を射影πをもつRの有限葉非有界被覆面とするとき,πによってHX(R)とHX(R^^〜)(X=P,B,D)とが同一視されるための必要十分条件をマルチン境界または倉持境界の言葉で与え,特に,Rが単位円板のとき,精密な考察を行った.正岡はC^^^\{0}のp葉Heins型被覆面(C^^^\{0}から,正の実軸上で,原点に収束する互いに共通部分をもたない区間列{I_n}を除いた面のp個のコピーをR_j(j=1,...,p)と表すとき,各j(j=1,...,p)に対して,R_jの各I_nに沿った切り口の正の部分とR_<j+1>のI_nに沿った切り口の負の部分を張り合わせることによって得られたC^^^\{0}のp葉非有界被覆面(但し,R_1=R_<p+1>とする))の族をH_pで表すとき,R,R'∈H_pに対して,全射擬等角写像f:R→R'が存在するならば,R及びR'の調和次元(極小マルチン境界の濃度)がともに等しいことを示した. 2.2階双曲型方程式の初期値問題の研究:辻は2階双曲型方程式の初期値問題,特にその大域理論に対して,拡散近似(粘性法)は双曲性と共存出来るかどうかを考察した. 3.熱方程式を保つ写像の研究:西尾はセミリーマン多様体上で熱方程式の解を保つ写像caloric morphismの典型的な例を与えた.
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