研究概要 |
行列群に対して、有限連続型因子環Mの自己同型写像群としての、一連の表現α_s,(s∈[0,1/2])を、与えた。ここでの因子環Mとしては、次のようなものが現れる: i)近似的有限次元型環R ii)自由群F_n,(n=2,3,…,∞)の左正則表現により生成されるノイマン環L(F_n). i)の場合には、行列群GとしてSL(n,Z),n【greater than or equal】3,Sp(n,Z), n【greater than or equal】2を取れば,接合積R×_<α_s>GはKazhdanの性質Tを持つ因子環となる。ところが、ii)の場合,特にn=∞の時には、同じ群をもってきても、この接合積は、因子環となるが。Kazhdanの性質Tを持つことは、出来ない。 全ての場合において、これらの連続個の表現は互いに異なるsとtに対してα_sとα_tとは互いに非共役である。又、とくに、行列群が特殊群SL(n,Z),n【greater than or equal】3のときには、更にコサイクル同値にもなれない連続個の表現であることを証明した。更に、これらの表現に現れる個々の自己同型写像α_s(T)に対するConnes-StormerのエントロピーH(α^s_T)の次のような評価を得た。 【numerical formula】 となる。ただし、Tは可逆なn次正方行列で、その固有値{λ_1,λ_2,…,λ_n}に対して、 【numerical formula】
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