研究概要 |
1.小川卓克氏,E.Kaikina氏,P.I.Naumkin氏とともに,Benjamin-Ono方程式の解が時空間変数に関して解析的になるための十分条件について研究を行った。初期値について原点に特異性をもつことが可能なある条件の下で,時間が少しでも経つと時空間変数に関して解析的になることがわかった。 2.小松彦三郎氏,韓国・ソウル大のKim Dohan氏とともに,非線形偏微分方程式の広義の解についての研究を開始した。しかしながら,まだ発表するだけの成果は得ていない。この研究のため,Kim Dohan氏を韓国・ソウルより招聘した。 3.KdV方程式や非線形Schroedinger方程式に対しては非常に有効であったJ.BourgainによるFourier ristriction normの方法は,従来,Benjamin-Ono方程式に対しては有効でなく,今まで得られていた以上の結果は得られないとされていた。しかしながら,通常の形ではなく,少し変形した形のFourier ristriction normを用いれば,Benjamin-Ono方程式に対しても有効である可能性があることがわかった。ただし,この研究も現在継続中であり,まだ,発表するに足るだけの成果は上げていない。
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