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2003 年度 実績報告書

AF環と離散群から生成される接合積のトレース的安定階数について

研究課題

研究課題/領域番号 14540217
研究機関立命館大学

研究代表者

大坂 博幸  立命館大学, 理工学部, 教授 (00244286)

研究分担者 小高 一則  琉球大学, 理学部, 教授 (30221964)
渚 勝  千葉大学, 理学部, 教授 (50189172)
キーワード作用素環論 / C*-環論 / 安定階数 / C*-接合積 / Rokhlin性 / 単純C*-環の分類定理 / AF C*-環
研究概要

平成15年度の研究実施計画に基づいて報告する。
1.単純でないAF環とZの接合積が必ずしもトレース的安定階数が0になるとは限らないことが、岸本氏により提出された。これにより接合積がトレース的安定階数0を持つためには単純性が必要であるように予想される。
2.N.C.Phillips氏との共同研究において自己同型写像のトレース的Rokhlin性を定義し基本的性質を調べた。この概念は、岸本氏の提唱しているRokhlin性より一般に弱い。C^*-環Aがトレース的安定階数0を持つ単純C^*-環、αをA上のトレース的Rokhlin性を持つとする。このとき、αによるAとZの接合積C*(Z,A,α)は、単純、実階数0、安定階数1をもち、さらにC*(Z,A,α)の射影作用素の順序がトレースで決定されることが示せた。しかしながら、C*(Z,A,α)がトレース的安定階数0を持つことまでは証明できなかった。但し、このときαは近似的内部性を仮定していない。
3.12月に来日したH.Lin氏とトレース的Rokhlin性を強めたトレース的cyclic Rokhlin性を定義し、これを用いることにより目標となる結論を導くことができた。つまり、Aがトレース的安定階数0を持つ単純C^*-環、αをトレース的cyclic Rokhlin性を持つとき、その接合積C^*(Z,A,α)は再びトレース的安定階数0を持つことが示せた。αがトレース的Rokhlin性かつ近似内部性を持てば、αはcyclic性を持つ。特にAが可分、核型で普遍係数定理を満たせば、先のC*(Z,A,α)はコンパクトな有限CW-complex X上の関数環と有限次元C*-環とのテンソル積の帰納的極限として実現できることが、H.Lin氏の分類定理から帰結できる。
4.Elliott氏のUHF環上のα α=idとなる自己同型写像からなる接合積の構成はまだよくわからないが、一般の有限群GからUHF環上の自己同型写像の集合への作用αから生成される接合積C^*(G,UHF,α)の安定階数が常に2以下になることが照屋氏との共同研究で示せた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Osaka: "Tracially topological quasidiagonal extensions and topological stable rank"Illinois Journal of Mathematics. 47. 921-937 (2003)

  • [文献書誌] H.Osaka: "Noncommutative dimension for C^*-algebras"The Interdisplinary Information Sciences. 9. 209-220 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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