研究概要 |
岡宏枝は、海外共同研究者であるK.Mischaikow, T.Gedeoらと特異摂動的ベクトル場にConley指数理論を適用する為の一般的な枠組みで,特に、slow manifolodが2次元以上の場合を論文「The Conley Index for Fast-Slow Systems II.Multi Dimensional Slow Variable』にまとめ、投稿中である.また、その計算的な実装として,Gardner, Smollerによって導出されたっ反応拡散系の進行波解でカオス的な階の存在について結果を得ており、論文に執筆中である。また、別の話題で、S.Luzzattoらと1次元力学系のカオス的なパラメータに速度に関するJacobsonの定理を実際的な数値を求められるという意味で計算可能なものにする試みにおいて、その証明の一部を計算的に求めるプルグラムを開発し、2005 CTS Japan-Taiwan Conterenceにおいて発表した. 伊藤敏和は、B.Scaldus教授との共同研究の成果を投稿中である。この成果を国内の研究集会で発表した。一方、経済学者の寺田、西垣教授との共同研究で、新たに、複素ロジステゥック方程式を考えこの解の性質と経済現象との関連について考察した. 石井豊は実Henon写像族のnon-maximal entropy locusを精密に計算する判定法を見つけた.これを精度保証計算を用いてプログラムに実装すると,例えば,f(x, y)=(x*x+c-by, x)においてb=1, c>-5.6993102432$であれば、位相的エントロピーはlog2より小さいことが厳密に示せる.判定法の証明は,C^2の複素力学系における手法と多重ポテンシャル理論のテクニックを組み合わせることによって得られる. 松岡隆とは,Henon写像に対して、その安定多様体、不安定多様体から求まるTrellisのforcing relationと計算法について議論した.
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