研究分担者 |
上野 悟 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70303807)
北井 礼三郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40169850)
黒河 宏企 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80135508)
横山 央明 国立天文台, 野辺山電波観測所, 助手 (00311184)
野上 大作 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20332728)
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研究概要 |
1991年8月末に打ち上げられた我が国の太陽X線観測衛星「ようこう」は、太陽フレアにおけるエネルギー解放が磁気リコネクシヨン機構によることを確立した。しかしながら、磁気リコネクションのトリガー機構や付随して起こる質量放出・粒子加速機構などについては、未解決のままであった。本研究は、これらの残された謎を明らかにすることにより、太陽フレアの発生機構を解明し、そこで得られた知見を太傷以外の天体フレア現象、とくに、ガンマ線バーストに応用することを目的としている今年度得られた成果は以下の通り。 1)フレアやアーケード現象における磁気リコネクション・レイトの観測的導出:「ようこう」軟X線画像から現象のエネルギー解法率が近似的に測定できるので、これと地上Hα観測データとの比較より、リコネクション・レイトを経験的に導出した(Isobe et al. 2003, in preparaticon)。 2)フレア・コロナ放出の2次元MHDシミュレーションを行ない、観測データと比較することにより、リコネクションの証拠としての電磁流体スローショック、ファーストショックの兆候を発見した(Shiota et al. 2003, PASJ, in press)。 3)ガンマ線バーストと太陽フレアとの比較に基づくガンマ線バースト中心エンジンの新しいモデルの構築:ガンマ線バースト中のサブバーストの時間変化の様子はフレアに似ている。しかし、サブバーストには典型的な寿命や強度があるがフレアにはない、という重大な違いがある。この違いを自然に説明するモデルとして、フレア/コロナ質量放出モデル(または磁気ブラズモイド・モデル)を提案し、ガンマ線バーストの中心エンジンに応用した(Shibata and Aoki, 2003, Proc. Conf. on Beams and Jets in GRBs)
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