本研究の目的は、電力供給が必要な検出器や電磁石を設置できないような環境でも使用可能でかつコンパクトなエマルションスペクトロメーターを開発することである。 今年度行った事およびその成果は以下の通りである。 1.コンパクトエマルションスペクトロメーター用永久磁石磁気回路を企業の研究者、技術者と共同で設計、製作した。 1層構造と3層構造の2種類の磁気回路について、発生磁束密度を計算し、その分布を比較した。中心部の磁束密度はともに1Tを超えるが、分布は3層構造の方が均一(ほぼ±10%以内)であることがわかった。検討の結果、3層構造の磁気回路を製作することになった。 2.製作した3層構造の磁気回路内部および外部の磁束密度を測定した。 3.エマルションフィルムの設置方法を検討した。
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