研究課題/領域番号 |
14540279
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
渋谷 寛 東邦大学, 理学部, 教授 (40170922)
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研究分担者 |
小川 了 東邦大学, 理学部, 助教授 (10256761)
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キーワード | 永久磁石 / 磁気回路 / エマルションスペクトロメーター / ニュートリノフラックス / ニュートリノ振動 / ニュートリノ / ECC / 原子核乾板 |
研究概要 |
今年度は、昨年度製作した永久磁石・磁気回路を用いて、コンパクトエマルションスペクトロメーターを製作し、その性能評価を行った。 1.放射線医学総合研究所に製作したコンパクトエマルションスペクトロメーターを持ち込み、重粒子線がん治療装置(HIMAC)からの炭素ビーム(180MeV/核子)を照射してその性能を調べた。 2.磁場の外で照射した参照用ビームによりフィルム間の相互位置、回転などの補正を行った後に磁場中で照射した炭素ビーム飛跡を再構成した。最上流と最下流のフィルムでの飛跡の角度差、あるいは飛跡のサジッタから炭素ビームの運動量/電荷を見積もることができ、いずれの方法でも約12%の精度で測定することに成功した。 3.炭素ビームの核破砕反応で放出された破砕粒子の運動量/電荷を測定した。それらの速度はほぼ同じと仮定して、陽子と重陽子、^3Heと^4Heなど軽い原子核の同位体分離の可能性を示すことができた。 4.欧州合同原子核研究機関(CERN)に製作したコンパクトエマルションスペクトロメーターを持ち込み、SPSからのインジウムビーム(158GeV/核子)を照射して高エネルギー原子核・原子核反応で生成されたπやΚなどの中間子の運動量を測定できるか試みた。
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