• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

新しい有効相互作用の開発および不安定原子核の統一的記述

研究課題

研究課題/領域番号 14540287
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

延與 佳子  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (40300678)

キーワード分子動力学 / 有効相互作用 / 原子核構造
研究概要

反対称化分子動力学法を用いて不安定原子核の構造計算を行い、陽子変形と中性子変形を調べた。まず、Cアイソトープの内部変形についての研究で、^<16>C、^<18>Cのそれぞれで、陽子と中性子の変形が異なるという「変形共存」の可能性を理論的に予言した。さらに、Cアイソトープにおける変形構造の変化によって、B(E2)の実験値を系統的に説明できることを示した。中性子数N=14の不安定核においても、陽子変形と中性子変形に同様な現象が見られることを予言した。また、11Cや11Bなどの原子核の励起状態状態を研究し、励起エネルギー8MeV近傍に、非常に発達した3体クラスター的な構造が表れうることがわかった。理論計算でGamov-Tellar遷移やM1遷移の実験値を非常に良く再現でき、クラスター的状態とシェル模型的状態の混在を示唆する興味深い結果が得られた。
さらに、反対称化分子動力学法を拡張して、クォーク模型によるハドロン構造の研究に適用した。有効相互作用としてフラックスチューブで近似した閉じ込めポテンシャルを導入することによって、通常のハドロンスペクトルに加えて、最近見つかったペンタクォーク(5個のクォークをもつ新しいバリオン)の構造研究を行った。
スピンパリティーが3/2-の状態が低エネルギー領域に現れる可能性を指摘し、それによって非常に幅の狭い状態が存在しうることを予言した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Deformations in N = 14 isotones2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kanada-En'yo
    • 雑誌名

      Physical Review C 71

      ページ: 014303-1-9

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Deformation of C isotopes2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kanada-En'yo
    • 雑誌名

      Physical Review C 71

      ページ: 014310-1-8

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Θ++ from the QCD sum rule2005

    • 著者名/発表者名
      T.Nishikawa, Y.Kanada-En'Yo, O.Morimatsu, Y.Kondo
    • 雑誌名

      Physical Review D 71

      ページ: 016001-1-6

  • [雑誌論文] Clustering in stable and unstable nuclei in sd- and pf-shell regions2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Kanada-En'yo Y, M.Kimura, H.Horiuchi
    • 雑誌名

      Nuclear Physics A 734

      ページ: 341-344

  • [雑誌論文] Clustering in stable and unstable nuclei in p-shell and sd-shell regions2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Kanada-En'yo Y, M.Kimura, H.Horiuchi
    • 雑誌名

      Nuclear Physics A 738

      ページ: 3-9

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi