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2003 年度 実績報告書

電場効果ドーピングによる分子性固体の超伝導についての理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14540291
研究機関筑波大学

研究代表者

鈴木 修吾  筑波大学, 物質工学系, 助教授 (90241794)

研究分担者 中尾 憲司  筑波大学, 物質工学系, 教授 (30011597)
キーワード電場効果ドーピング / 分子性固体 / 超伝導 / 第一原理計算 / 密度汎関数法 / バンド構造 / 状態密度 / 電子分布
研究概要

電場効果をもちいて結晶にキャリアを導入する、いわゆる、電場効果ドーピングがいくつかの点で優れたキャリアドーピング法となることが期待されている。本研究では、このような長所をもつ電場効果ドーピングを分子性固体に対して行った場合に、結晶の構造や電子状態にどのような特徴が現れるかを理論的に調べた。計算は、密度汎関数理論に基づく第一原理計算によって行った。ただし、扱う系として現実の状況に近い薄膜を2次元系として扱ったため、2次元エバルト法をもちいて長距離クーロンポテンシャルの和の収束を早めた。まず、C60単分子薄膜について計算を行った結果、C60分子あたり電子がひとつドープされるような場合には、ドープされた電子はC60の電場が印加された片側に偏って分布することがわかった。ホールドープの場合についても同様の計算を行って調べた結果、やはり、ホールは電場がかかった片側にのみ分布することがわかった。C60分子あたりの電子数が1〜3においてそのバンド構造を調べた結果、価電子バンドに顕著な分裂が生じることが見出された。これに関連して、状態密度にも特徴的な構造が現れることがわかった。同様な計算をホールドープの場合にも行った結果、バンドの分裂や状態密度における特徴的な構造などがやはり見出されることがわかった。さらに、C60分子3層からなる薄膜について同じ条件で計算を行った結果、キャリアの分布がC60分子の電場のかかった側だけであるという結果はキャリア数がC60分子あたり1〜3個の場合については膜厚によらないものであることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tadahiko Chiba: "First-Principles Study of Electronic Structure of C_<60> Crystal on Al_2O_3 Layers"Synthetic Metals. 135-136. 805-806 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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