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2004 年度 実績報告書

円柱列を過ぎる流れの合流現象と乱流への遷移

研究課題

研究課題/領域番号 14540383
研究機関同志社大学

研究代表者

水島 二郎  同志社大学, 工学部, 教授 (70102027)

キーワード円柱列を過ぎる流れ / 合流現象 / 流れの不安定性 / 乱流への遷移 / 解の分岐 / ピッチフォーク分岐 / ホップ分岐 / 2本円柱
研究概要

本研究計画では円柱列を過ぎる流れが振動流へ遷移し,カオス的な状態を経て乱流に遷移する道筋を明らかにする.レイノルズ数が小さいとき,流れは円柱列の周期と同じ周期をもつ定常な流れである.レイノルズ数が大きくなると定常流の不安定性によって振動流へと遷移する.不安定モードには,円柱列の周期と同じ周期をもつモード,2倍周期,3倍周期などをもつモードがあり,これらの不安定性により流れは複雑な乱流へと遷移する.2002年度においては角柱列を過ぎる流れの不安定性と乱流への遷移について重点的に調べた.特に,角柱列を過ぎる流れにおいて,以前申請者が見いだした定常合流現象だけでなく,流れが振動しているときにもウェイクの非線形相互作用により,隣り合う角柱から同期して渦が放出される現象を発見し,その発生機構の物理的な説明を行った.このとき,渦放出には同位相渦放出と反位相渦放出の2つの非線形干渉があることを明らかにし,その研究成果をFluid Dynamics Researchに発表した.2003年度と2004年度においては,流れと平行におかれた2本の円柱を過ぎる流れについて実験と数値シミュレーションおよび流れの安定性理論により調べ,2本の円柱の間隔がある範囲にあるときにはその分岐構造が亜臨界ホップ分岐となり,円柱に働く抵抗も特異的なふるまいをすることが判明した.この成果はPhysics of Fluidsに投稿するための原稿を執筆中である.また,2本の円柱が流れと垂直に並べておかれているときには無限個の円柱が並んだ円柱列を過ぎる流れとほぼ同様の遷移を行うことが見いだされた.この成果は今年5月にJournal of the Physical Societyに論文として掲載される予定である.来年度は本研究計画の最終年であるため,これまでの研究成果でまだ発表していない事柄を精査し,逐次発表を行う.また,最終的に円柱列を過ぎる流れが,乱流へ遷移する道筋を明らかにする.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Linear stability of flow past two circular cylinders in a side-by-side arrangement2005

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Akinaga
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan (In print)

  • [雑誌論文] 噴流火炎における大規模渦構造の動的効果2005

    • 著者名/発表者名
      横山直人
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録

  • [雑誌論文] アスペクト比の小さいテイラー・クウェット流の遷移2004

    • 著者名/発表者名
      水島二郎
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 1406

      ページ: 154-165

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] バスタブ渦の起源2004

    • 著者名/発表者名
      田中大介
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 1406

      ページ: 166-177

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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