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2002 年度 実績報告書

アセノスフェアによるリソスフェアマントル改変プロセスの地質学的検証

研究課題

研究課題/領域番号 14540421
研究機関新潟大学

研究代表者

高澤 栄一  新潟大学, 理学部, 助教授 (80222082)

キーワード上部マントル / アセノスフェア / リソスフェア / かんらん岩 / 幌満 / オマーン / オフィオライト
研究概要

今年度は,造山帯レルゾライト岩体およびオフィオライトのマントルかんらん岩に記録された岩石学的情報から,上部マントルにおけるアセノスフェアの上昇とリソスフェアマントルの削剥・改変過程を解読することを目的に以下の研究を実施した。
1.7月に造山帯レルゾライト岩体の代表である北海道日高変成帯の幌満かんらん岩体の地質調査を行い,分析用の岩石試料を採取した.アセノスフェアとリソスフェアの境界部におけるリソスフェアマントルと苦鉄質メルトの反応をモデル化するために,メルトの通り道であるハルツバージャイトと母岩のレルゾライトを横断する方向に試料を採取した。
2.上記試料を使用し,新潟大学理学部で薄片を作成し岩石組継の観察,EPMAによる鉱物の化学組成の分析を行った。また,全岩粉末試料を作成し,主成分および微量元素組成のXRFおよびICP-MSによる分析を行った。その結果,ハルツバージャイトとレルゾライトの境界部に高不適合元素の濃集を発見した。アセノスフェア起源のメルトとリソスフェアマントルの反応によってメルトチャネルの境界部に高不適合元素が濃集するモデルを考察し,8月に北海道様似町で開催された第4回国際レルゾライト会議で口頭発表した。また,同会護で企画した幌満かんらん岩の見学に案内者として参加し,本研究の紹介を現地で行った。
3.一方,海洋性マントルにおけるアセノスフェアとリソスフェアの相互作用を解明する目的で,12月から1ヶ月間,中東オマーンオフィオライトの地質調査を行った。本調査は,かつて量複海嶺が存在したと示唆される北部のフィズ岩体を対象とした。アセノスフェアによる古いリソスフェアの削剥の記録と考えられる岩相分布を確認した。本調査では,モホから基底スラストを3か所で横断するルートで分析用試料を採取した。試料の解析を来年度に引き続き実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] EIICHI TAKAZAWA: "Geochemistry and origin of the basal lherzolites from the northern Oman ophiolite (northern Fizh Block)"Geochemistry Geophysics Geosystems. 4. 1-31 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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