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2004 年度 実績報告書

バナジン酸塩ガーネットの合成・構造・物性

研究課題

研究課題/領域番号 14540449
研究機関山口大学

研究代表者

飯石 一明  山口大学, 理学部, 教授 (60034716)

キーワードバナジン酸塩ガーネット / 構造解析 / イオン半径 / フラックス法 / モルフォロジー
研究概要

1 バナジン酸塩ガーネットを分類した。Type1:{A^<+3>}[M^<3+>_2](V_3)O_<12>,Type2:{A^+_2A^<2+>}[M^<2+>M^<3+>](V_3)O_<12>,Type3:{A^+_2A^<3+>}[M^<2+>_2](V_3)O_<12>,Type4:{A^+A^<2+>_2}[M^+M^<3+>](V_3)O_<12>,Type5:{A^+A^<2+>_2}[M^<2+>_2](V_3)O_<12>,Type6:{A^<2+>_3}[M^+M^<2+>](V_3)O_<12>,Type7:{□_<0.5>A^<2+>_<2.5>}[M^<2+>_2](V_3)O_<12>,A^+=Li^+,Na^+,K^+,Cu^+,Ag^+Tl^+;A^<2+>=Ca^<2+>,Sr^<2+>,Cd^<2+>,Pb^<2+>;A^<3+>=Cr^<3+>,Ln^<3+>,Y^<3+>,Bi^<3+>;M^+=Li^+;M^<2+>=Mg^<2+>,Mn^<2+>,Co^<2+>,Ni^<2+>,Cu^<2+>,Zn^<2+>,Cd^<2+>;M^<3+>=Sc^<3+>,Cr^<3+>,Fe^<3+>。Type3〜Type7についてイオン置換の検討を実験的に行い,数十種類新たに合成することに成功した。
2 構造解析の結果,6配位8面体に入るイオンの大きさの順序がShannon(1976)の有効イオン半径の順序とは違ってNi^<2+>,Mg^<2+>,Co^<2+>,Cu^<2+>,Zn^<2+>,Mn^<2+>,Cd^<2+>であることが分かった。これはV-Oの強い結合力が原因であり,バナジン酸塩ガーネットの結晶化学的特徴になる。
3 モルフォロジーについては,{Na^+A^<2+>_2}[M^<2+>_2](V_3)O_<12>M^<2+>=Ni^<2+>,Co^<2+>,Mg^<2+>,Cu^<2+>,Zn^<2+>,Mn^<2+>,Cd^<2+>について実験した。3モル%以上の濃度ではどの組成においても温度にかかわらず{211}面のみであったが,3モル%以下の薄い濃度では6配位に入るイオンの大きさによって3つのタイプに分類された。M^<2+>=Ni^<2+>,Mg^<2+>,Co^<2+>では750℃より高温では{211}面のみ,700℃より低温では{110}面のみ,それらの中間の温度では両者が混じった結晶になった。M^<2+>=Cu^<2+>,Zn^<2+>,Mn^<2+>では650℃より高温では{211}面のみ,それより低温では{211}にわずかに{110}が加わった。M^<2+>=Cd^<2+>ではどの温度でも{211}面のみであった。これらの結果をケイ酸塩ガーネットなどで得られているモルフォロジーの結果とともに8配位と6配位に入るイオンの大きさの比と4配位の大きさとのグラフにプロットして規則性があることを見出した。温度依存性に関しては,8配位12面体と6配位8面体の大きさの温度依存性を検討することで,現象が説明できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Single crystal X-ray diffraction study of the vanadate garnet Ca_2NaZn_2V_3O_<12>2004

    • 著者名/発表者名
      A.Nakatsuka
    • 雑誌名

      Materials Research Bulletin 39

      ページ: 949-956

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] The crystal structure of synthetic palenzoanite Ca_2NaMn_2V_3O_<12>2004

    • 著者名/発表者名
      A.Nakatsuka
    • 雑誌名

      Applied Mineralogy, 2004 ICAM-BR, Sao Paulo (Pecchio et al.(eds))

      ページ: 631-634

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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