研究課題
基盤研究(C)
1.硫黄 K吸収端のXAFSスペクトルにおける有機態硫黄の吸収に着目し、これと隕石母天体における変質・変成の進行度との関連を検討した結果、以下のことがわかった。(1)CMコンドライトは、主に、無機硫化物、硫酸塩、有機態硫黄(含硫黄複素環を含む炭素質物質)の吸収を示す。(2)CVコンドライト(Allende限石)、COコンドライト(Ornans隕石)は、上記の吸収のうち、有機態硫黄、硫酸塩の吸収を示さない。これは、隕石母天体の違いを反映しているものと考えられる。(3)CMコンドライトでは、熱変成度の小さい隕石では有機態硫黄の吸収強度は相対的に大きい。(4)有機態硫黄の強度をもとにI.強い熱変成を受けたグループ、II.未加熱か弱い熱変成のグループ、IIICV、COコンドライトに分類できる。(5)Tagish Lake隕石は有機態硫黄の吸収が相対的に大きく、硫酸塩の吸収が小さいことが特徴である。(6)Murchison隕石を実験室内で加熱し、加熱前後でのXAFSスペクトルの変化を観察したところ、加熱後は、有機態硫黄の吸収も硫酸塩の吸収も消失した。このことから、これらの吸収が熱変成と関連があることが確認できる。(7)スペクトルを波形分離し、定量的な検討を加えた結果、変成度の小さいCMコンドライトは2つのサブグループに分類できることが示唆された。2.放射光を用いたX線回折により、Sayama隕石やTsukuba隕石中のCI隕石様のclastなどの鉱物組成を決定し、変質の進行度を見積もった。Tsukuba隕石中のclastは鉱物組成から500℃を超える温度は経験していない。また、酸素同位体のデータからSayamaの変質温度はMurchisonなどの他のCMコンドライトに比べて高い(120℃以上)ことが示唆された。3.Ningqiang隕石の水質変質実験を行い、希ガス組成を分析したところ、Q-ガスは変質の進行によっても失われにくいが、Ar-richガスは変質の進行と共に失われることがわかった。
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