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2003 年度 実績報告書

グルコースとその鎖状オリゴマーの水和に対する熱統計力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14540476
研究機関名城大学

研究代表者

大場 正春  名城大学, 農学部, 教授 (20298566)

キーワードグルコース / 鎖状オリゴマー / 部分モル体積 / 部分モル断熱圧縮 / 水和 / ヨウ素デンプン反応 / 反応エンタルピー
研究概要

グルコースとその鎖状オリゴマーの水和の様子を探るために,昨年度は鎖状オリゴマーの一部について水溶液の密度と音速を測定し,部分モル体積と部分モル断熱圧縮を算出した。本年度はさらにこの研究の延長として7糖までのグルコースオリゴマーおよびより長いオリゴマーを含むデキストリンの部分モル体積と部分モル断熱圧縮の算出をした。その結果,デキストリンについても部分モル体積では数平均分子量について加性側が成り立っていることを確認できた。部分モル断熱圧縮については実験精度の面で現時点での結果についてはなお詳細な検討が必要である。本研究のもう一つの目標である分光学的手段による水和の研究については,恒温水循環装置をつけて測定することにより十分な温度制御ができることが確認できたので,ヨウ素デンプン反応による吸収スペクトルの測定をし,その濃度変化および温度変化から平衡定数の算出と反応エンタルピー,反応エントロピーの算出を試みた。ヨウ素デンプン反応をどのような反応と見るかについては種々議論があるところであり,その立場によっていろんな解析の仕方が考えられるが,今回は化学量論係数未定の化学反応式を仮定し,スペクトルの濃度変化から化学量論係数と平衡定数を同時に決定するという手法をとった。その結果ヨウ素とアミロース鎖は2:1で反応するという結論が得られた。また,反応エンタルピー,反応エントロピーついても矛盾無く決定でき,アミロース鎖が短いほど反応熱が大きいという結果が得られた。この結果の真の意味は今後の検討に待つ必要があるが,少なくとも反応エンタルピー,エントロピーの相対的な比較には十分な意味があると考えられる。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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