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2002 年度 実績報告書

反応場の不斉を活用したエナンチオ選択的フォトクロミック系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 14540503
研究機関東京家政学院大学

研究代表者

横山 弥生  東京家政学院大学, 家政学部, 助教授 (70142263)

キーワードフォトクトミズム / ジアリールエテン / DNA / フィルム / 複合材料 / 偏光吸収スペクトル / 吸光度 / 旋光度
研究概要

本年度の「反応場の不斉を活用したエナンチオ選択的フォトクロミック系の構築」に関する成果は,以下の通りである.
1.サケのDNAフィルムへのフォトクロミック化合物ジアリールエテン誘導体の導入
サケの精子から取り出したDNAに長鎖アルキル基をもつ四級アンモニウム塩と混合すると,リン酸部位のナトリウムイオンが置換されたポリイオンコンプレックスを生じ,種々の有機溶媒に可溶となる.このDNAにフォトクロミック化合物を導入した複合材料は,フォトクロミック性を示し,DNAをフォトクロミック反応の媒体として利用できる.フォトクロミック化合物として2-メチルベンゾチオフエンの6位にヒドロキシメチル基をもつジアリールエテン誘導体を合成した.このジアリールェテン誘導体をサケのDNAと混合することにより,フォトクロミック化合物を導入したDNAフィルムを作製した.
2.フォトフロミック化合物を導入したDNAフィルムの偏光吸収スペクトルの測定
ジアリールエテン誘導体を導入したDNAフィルムを延伸処理し,偏光吸収スペクトルを測定したところ,延伸方向に対して平行方向と垂直方向の吸光度が異なること,吸光度は垂直方向の方が平行方向より大きいことが判った.このことより,ジアリールエテンはDNAの塩基対間にインターカレートし,DNAフィルムの延伸方向に垂直に配向していることが判った.
3.フォトクロミック化合物を導入したDNAフィルムの旋光度の測定
ジアリールエテンをDNAフィルムにインカレートし,延伸処理したフィルムの旋光度を測定したところ,ジアリールエテンの光反応に伴い旋光度が可逆的に変化することが判った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yasushi Yokoyama: "Synthesis of Novel Thermally Reversible Photochromic Spiro [adamantine-2,7'(6'H)-benzothiophene]"Bulletin of the Chemical Society of Japan. 76(2). 355-361 (2003)

  • [文献書誌] Sujen Man Shrestha: "Synthessis of Novel Thermally Irreversible Photochromic 1-Aryl-1,3-butadiene Derivatives"Bulletin of the Chemical Society of Japan. 76(2). 363-367 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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