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2002 年度 実績報告書

新規なスピン状態を有するポルフィリン鉄(III)錯体の合成と物性

研究課題

研究課題/領域番号 14540521
研究機関東邦大学

研究代表者

中村 幹夫  東邦大学, 医学部, 教授 (20112914)

キーワードポルフィリン / 鉄錯体 / 中間スピン / 電子配置 / ^<13>C NMR / ^1H NMR / SQUID / Massbauer
研究概要

新規な電子配置(d_<xz>,d_<yz>)^3(d_<xy>)1(d_z2)^1を有する中間スピン-ポルフィリン鉄(III)錯体の合成と性質:
a)純粋な中間スピン錯体の合成:新たに合成したラッフル型ポルフィリン鉄(III)錯体[Fe(TEtPrP)(THF)_2]ClO_4(1)が純粋な中間スピン錯体であることをEPR, Moss-bauer, SQUID,^1H NMRなどの測定により明らかにした。
b)meso位が^<13>Cでenrichされた1(meso-^<13>C)の合成:カルボニル基が^<13>Cでenrichされたギ酸エチルを出発原料に用いてポルフィリン鉄(III)クロリド錯体[Fe(TEtPrP)Cl](meso-^<13>C)を合成した。このクロリド錯体に過塩素酸銀のTHF溶液を1.0当量加え1(meso-^<13>C)に変換した。
c)1(meso-^<13>C)の^<13>C NMRスペクトル:ジクロロメタン溶液中、40℃から-80℃まで温度を変えて1(meso-^<13>C)の^<13>C NMRスペクトルを測定したところ、温度の低下に伴いシグナルが190ppmから90ppmまで徐々に高磁場シフトを示した。この値は既に報告した純粋な中間スピン錯体(δ-100〜-300ppm)とは著しく異なる。従って、1が目的とする新規な電子配置(d_<xz>,d_<yz>)^3(d_<xy>)^1(d_z2)^1を有する中間スピン-ポルフィリン鉄(III)錯体である可能性が強まった。この新規錯体の性質をさらに詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Ikeue et al.: "Effects of nonplanar porphyrin ring on the...."Chem. Commun. 220-221 (2003)

  • [文献書誌] A.Ikezaki, M.Nakamura: "Importance of the N-H…N weak hydrogen...."Inorg. Chem.. 42. 2301-2310 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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