研究課題/領域番号 |
14540532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中野 英之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00222167)
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研究分担者 |
景山 弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50294038)
城田 靖彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029091)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | アモルファス分子材料 / フォトクロミックアモルファス分子材料 / フォトクロミズム / アゾベンゼン / 表面レリーフ回折格子 / ホログラム / 回折効率 / ガラス転移温度 |
研究概要 |
最近、フォトクロミズムが新たな注目を集めており活発な研究が行われている。その中で、アゾベンゼンクロモフォアを有する高分子薄膜に可干渉な二光波を照射することにより、膜表面に表面レリーフ回折格子(SRG)が形成されることが見いだされ注目を集めている。これまでのSRG形成に関する研究は、アゾベンゼンクロモフォアを有するアモルファス高分子や液晶高分子が対象となってきた。 高分子系フォトクロミック材料に対して、我々はこれまでに「フォトクロミックアモルファス分子材料」の概念を提出し、その創製研究を行ってきた。本研究では、新しいフォトクロミックアモルファス分子材料を創製し、これらを用いるSRG形成を検討することを目的として、一連の新規化合物群を設計・合成した。創出した新規化合物群はいずれも、その融液の冷却によって室温以上で安定なアモルファスガラスを容易に形成した。また、これらはいずれもアモルファス薄膜中でフォトクロミズムを示すことを明らかにし、その反応特性を溶液中との比較を含めて検討した。さらに、創出したアゾベンゼン系フォトクロミックアモルファス分子材料を用いてSRG形成を検討し、フォトクロミックアモルファス分子材料がSRG形成用の優れた材料の候補となることを示すとともに、分子構造とSRG形成との相関を検討し、ガラス転移温度のより高い材料を用いることにより、より大きな回折効率、より大きな凹凸差を有するSRGが得られることを明らかにした。また、アモルファス分子材料と高分子材料との相違を明らかにすることを目的として、フォトクロミックアモルファス分子材料と同じ骨格を有する高分子を設計・合成し、そのSRG形成をフォトクロミックアモルファス分子材料と比較・検討することにより、フォトクロミックアモルファス分子材料の方が高分子材料に比べてよりSRG形成速度が速いことを明らかにした。
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