研究課題
基盤研究(C)
我々は独自に開発した(S)-(+)-2-Methoxy-2-(1-naphthy1)propionic acid;(S)-(+)-MαNP Acidは二級アルコール類の光学分割と水酸基の絶対立体化学の決定が同時に可能なことに着目、かず多くのアリールメタノール類、ジアリールメタノール類の光学活性体の合成を報告した。1890年代にはじまったセロリの香味成分4-butylphtalideのブチル基の絶対配置は不斉合成の反応機構から推定されている。今回、MαNP Acid法により、ブチル基の絶対配置を明確に決定することができた。また、古来より日本で賞味されてきた"マツタケ"の香味成分"matsutakeol"の光学分割も容易におこなうことが出来た。近年、動植物に広く分布する長鎖アルコール類は生命維持に寄与する特異な機能を有することが解明されつつある。また、天然より多量の化合物を得ることが困難なため、効率的な不斉合成や光学分割法の開発に期待がよせられている。しかるに、長鎖アルコール類の光学分割、不斉合成および水酸基の絶対立体化学の決定は極めて困難なことが知られている。とくに、生体内の長鎖アルコール類の機能を解析するため、二つのエナンチオマーが同時に得られる光学分割に期待がよせられている。我々は、MαNP Acid法によりオレイン酸より調製した水酸基がほぼ中央に位置する炭素数36個の二級アルコールをグラム単位の規模の光学分割に成功した。この手法は、種々の長鎖アルコール類の光学分割に適用が可能のみならず、水素や炭素の同位体を取り込んだ誘導体の合成が可能なことである。独自に開発した(S)-(+)-2-Methoxy-2-(1-naphthy1)propionic acid;(S)-(+)-(MαNP Acid)は生物活性を有する有機化合物の先導物質の合成のみならず、天然有機化合物の合成中間体の光学分割にも応用が期待される。
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