• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

ショウジョウバエの分布を制限する要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14540571
研究機関北海道大学

研究代表者

木村 正人  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (30091440)

キーワードショウジョウバエ / 分布 / 寄生蜂 / 防御反応
研究概要

昨年度までの研究により、高緯度地域に生息するショウジョウバエは耐寒性が高く、またその多くは低緯度地域には生息していないことが明らかになっている。これらの高緯度種は耐寒性の獲得に伴い低緯度地域で生存し繁殖する能力を失ったと考えられる。一般に、低緯度地域では高緯度地域に比べ、捕食者、感染性微生物の密度が高いと考えられており、高緯度種は捕食者、感染性微生物から逃れる能力を失った可能性がある。そこで、感染性微生物・捕食性寄生蜂に対する防御反応を高緯度種と低緯度種で比較することを目指し、まず、感染性微生物・捕食性寄生蜂に対する防御反応を定量化することを試みた。現在のところ、感染性微生物に対する防御反応については定量化には至っていない。一方、寄生蜂に対する防御反応を調べるには、まず寄生蜂のホストに対する選好性を明らかにする必要があるが、今回、寄生蜂Asobara japonicaについてその選好性を明らかにした。今後、ショウジョウバエ各種の本寄生蜂に対する防御反応を調べる予定である。今年度は、また、高緯度地域(札幌)、中緯度地域(東京・仙台)、低緯度地域(西表島)においてショウジヨウバエの寄生蜂相と寄生率について調べた。その結果、これらの地域から8種の寄生蜂が確認され、その多くが未記載種であった。また寄生率は東京、仙台、西表島ではかなり高かったが、札幌では低かった。このことは、低緯度地域では高緯度地域に比べ捕食圧が高いという予測を支持している。ただ、今回の研究は果実食ショウジョウバエのみを対象にしており、今後キノコ食ショウジョウバエの寄生蜂についても調査が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Kojima, M.T.Kimura: "Life history adaptations and stress tolerance of four domestic species of Drosophila"Entomological Science. 6・3. 135-142 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi