(1)抽出材料の検討。 芽生えでは試料の絶対量が不足するので、有る程度生育した固体に根毛形成誘導活性が存在するか確認した。その結果、1ヶ月間生育した個体においても、生重量換算で芽生えの1/3程度の活性が認められたので、有る程度生育させて個体を出発材料として用いることとした。 (2)抽出方法の検討。 アセトンを用いた抽出法を試みたところ、水抽出法の30倍程度の活性が得られたので、今後はアセトン抽出を用いることとした。 (3)培養容器の改良。 アクリルパイプを切断し、底にアクリル板を張ることで任意の深さの培養容器を作ることができる。この方法で幾つかの大きさの容器を作成し、根毛形成に関する生理反応を再現できる、最小容量の容器を検討した。その結果、培地容量約45mlと従来の1/7の容量で生物検定可能になった。 (4)活性物質の単離生成。 アセトン抽出物の酢酸エチル-水による溶媒分画を試みたところ、活性は大部分水画分に分配された。現在水画分をHPLCにより精製する条件を検討している。
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