研究課題
基盤研究(C)
本研究では、「中国西南部・ヒマラヤ地域種群」の中でも特に多様性が高く、種の認識が困難と考えられるlmpatiens drepanophoraとその近縁種からなる種群(「drepanophora群」と称する)について以下の解析を進めた。1.「中国西南部・ヒマラヤ地域種群」のツリフネソウ属全体の中における系統関係を明らかにしておくために、rbcLとtrnL-trnF間の遺伝子領域を解析し、「中国西南部・ヒマラヤ地域種群」には、1)同地域でのみ多様化したグループと、2)同地域だけでなく他地域へ広がったグループの2群からなることを明らかにし、得られた系統樹を支持する形質を探るため、染色体数、ならびに花形態、および花序型区分との相違を考察した。2.花の各器官の形態を観察し、図化した。観察した花部各器官の形態を解析し、変異性を調べた。また、種間の相違点を明らかにするために、各種の花部器官について比較を行ない、異同を明らかにした。3.従来分類形質のひとつとして重視されている花序の形態について観察し、解析を行なった。4.これまでに記載されている種の形態形質における異同を明らかにするために、各種の花部器官および花序の形態について明らかにした異同との比較検討を行なった。5.中国植物誌英文版出版プロジェクトに協力し、中国の陳芸林らと共同研究を行い、これまで中国から記載された全種について、予備的な検討を行い、その結果をFlora of China (C. Y. Wu&P. H. Raven総監修)の1巻としてまとめた。6.上記研究の過程で明らかになったキナバル産の種を新種として専門誌に発表した。また、この新種を含む種の染色体数について専門誌発表した。
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Journal of Japanese Botaty 80
ページ: 266-270
ページ: 271-277
Journal of Japanese Botaty 77
ページ: 284-295
Science Press (Beijing) and Missouri Botanical Garden Press (St. Louis) (in press)