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2002 年度 実績報告書

ネアンデルタール人類と現代人骨格の形態変異-デデリエ人骨の研究から-

研究課題

研究課題/領域番号 14540660
研究機関琉球大学

研究代表者

石田 肇  琉球大学, 医学部, 教授 (70145225)

研究分担者 瑞慶覧 朝盛  琉球大学, 医学部, 助手 (70136901)
埴原 恒彦  佐賀医科大学, 医学部, 教授 (00180919)
キーワードネアンデルタール / 頭蓋 / 小児 / 成長
研究概要

本年度は、現代人幼児骨格のデータの収集を、イギリスの自然史博物館、日本国内の大学で、実施した。現代人幼児のデータを充実し、多数の頭蓋計測項目で、年齢別の分布を求め、成長曲線を求めた。それに、デデリエネアンデルタールおよび各地のネアンデルタール、さらに、スフール・カフゼーのデータをおき、有意差を見た。その結果、デデリエネアンデルタールは、頭蓋計測では、よく似ていることが分かった。しかし、計測項目により、ネアンデルタール幼児が、現代人と絶対的に違う項目、ネアンデルタールが変異を持ち、現代人と重なる部分がある項目、ネアンデルタール人と現代人の分布範囲が重なり、判別しがたい項目に分けることが可能である。もちろん、資料の少なさ、年齢推定の不正確さなどを考慮する必要がある。
最近では、CTおよびコンピュータを用いて、Ponce de LeonとZollikoferがネアンデルタール幼児頭蓋と現代人幼児頭蓋の形態差を明らかにし、Nature誌に発表している。このように、ネアンデルタールと現代人骨は、幼児から形態が違っているという結果が出されている。では、どこが特に違うのか。これらについても、デデリエネアンデルタールのデータを用いて、分析を始めた。
以上のように、従来の頭蓋計測を用いた分析と、さらにCTデータを用い、コンピュータ上で、頭蓋を復元し、それらを比較するという最新の手段を用いた分析の両方から、ネアンデルタールの成長問題を解析中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Akazawa T, Muhesen S, Dodo Y, Ishida H, Kondo O, Griggo C.: "Excavations of Dederiyeh Cave, Syria : A history of the past ten years"In : Ishida H, Nakatsukasa M, Ogiwara N, editors. Recent Advances in Anthropology and Primatology. Kinseisha, Kyoto. 23-26 (2002)

  • [文献書誌] Ishida H, Kondo O, Dodo Y: "Neandertal skeletal remains from Dederiyeh Cave, Syria"In : Ishida H, Nakatsukasa M, Ogiwara N, editors. Recent Advances in Anthropology and Primatology. Kinseisha, Kyoto. 27-28 (2002)

  • [文献書誌] Zollikofer CPE, Ponce de Leon MS, Kondo O, Ishida H, Suzuki H, Kobayashi: "Computer-assisted reconstruction of the Dederiyeh Neanderthal infants. I : cranium and mandible"In : Ishida H, Nakatsukasa M, Ogiwara N, editors. Recent Advances in Anthropology and Primatology. Kinseisha, Kyoto. 31-34 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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