研究の目的は、CWランダム変調差分吸収ライダーによる地球温暖化分子の検知可能性について理論的・実験的に検討を行い、主に赤外域でのCWランダム変調ライダーを確立することである。 手始めに、エアロゾル、水蒸気の検知に的を絞った開発を行うため、コンパクトで可搬な測定可能なシステムを開発することを目標に次のように研究を行った。 (1)温度・電流制御による半導体レーザの波長掃引システムを設計、製作した。これについては、論文にまとめ報告した。 (2)ライダー送信系の製作。特に波長〜1μmまで高効率とするライダー送信機を設計した。波長は、水蒸気の吸収帯の波長のピーク付近の波長830nmの半導体レーザを2台用意した。この2台のレーザの波長をわずかにずらして、水蒸気の吸収差から水蒸気を検知する予備実験を行った。 (3)擬似ランダム変調を加えられるように回路を設計した。 今後は、擬似ランダム変調の発振器に入力する暗号として、M系列(Maximum length sequence)を利用して、数値シミュレーションを行い、S/N比をあげる方法を探索する。 (1)ライダ受信系の製作。発振器、およびPSD (Phase Sensitive Dectector)などからなる受信システムを設計する。
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