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2003 年度 実績報告書

サブナノメートル形状のマルチスケール測定・評価

研究課題

研究課題/領域番号 14550096
研究機関東京工業大学

研究代表者

笹島 和幸  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80170702)

研究分担者 原 精一郎  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (40293253)
キーワード超精密加工 / 微細形状 / 表面微細形状 / 測定 / マルチスケール / 金型 / 顕微鏡 / 分解能
研究概要

本研究では、先端加工プロセスによって形成されるサブナノメートルオーダの表面微細形状において顕著になる表面形状のマルチスケール特性を測定・評価することを目的としている。
第2年度である今年度は、本研究の最大の目的である、サブナノメートルオーダのRa値を有するような領域にいたる超精密加工表面における表面形状成分の特性を明らかにした。すなわち、超精密加工表面を信頼性高く測定する手段として、走査型白色干渉顕微鏡による表面形状測定を、広範囲のスペクトルにわたって行うため、測定視野を変えた複数の測定条件で表面形状データを取得し、そのパワースペクトル密度分布を解析することにより、超精密加工表面の表面構造の特徴を解析した。
その結果、サブナノメートルRa値を有する表面において、そのパワースペクトル密度分布の傾斜は、Ra値の減少に伴い徐々に緩やかなものとなり、Fractal解析においては、その次元が計算上2を越えるような領域のものまで出現した。これは、Fractal領域を超えて、白色領域に近づく傾向を示すものとして注目に値する結果である。
本研究の結果から、振幅が2〜3nm(PV値)の加工表面は、一般の機械加工表面に比べ、かなりスペクトル分布が白色化することが確認できたが、本研究をさらに進めるためには、今回の測定においては測定手段に光干渉を用いているため、その制約として、横方向分解能が低いことが挙げられる。基本的に本研究で提唱してきた超精密加工表面の白色化が確認されたことから、今後は、AFMなどによって、横方向分解能を挙げた、より短波長領域の研究が必要に思われる。また、表面の高さ方向変動も結晶の格子間隔に近づきつつあることから、本研究のさらに先では、量子論的解析もいよいよ現実の表面において必要になってきたといえる。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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