研究概要 |
本研究では,顧客およびデザイナが,意匠製品形状に対する感性に基づいた陰的および陽的な認知行動を感性アクションとして分析することにより,意匠製品の概念設計・基本設計を支援し,次期製品として顧客が要求する意匠形状を提示するエージェントシステムを開発することを目的として実施された。平成14年度では下記(a)、(b)のシステムが開発され、平成15年度では下記(c)のシステムが開発されるとともに、システムの統合が行われた。 (a)顧客の感性に基づく基本意匠形状提示システムの開発 (b)デザイナの感性に基づく基本意匠形状改良システムの開発 (c)工学的評価に基づく意匠形状の高品位化・美形状化システムの開発 平成15年度では,次の成果が得られた. (1)工学的評価に基づく意匠形状の高品位化・美形状化システムの開発(工学的意匠形状の高品位化) (1-1)工学的意匠形状評価特徴線の表示サブシステムの開発 顧客の感性を基に構築され,デザイナの感性で改良された意匠形状を評価するための工学的特徴線(ハイライト曲線,シルエット曲線,キャラクタライン)を表示するサブシステムを開発した。 (1-2)感性評価に基づく工学的意匠形状評価特徴線に基づく形状の高品位化・美形状化サブシステムの開発 表示された工学的特徴線をデザイナの感性で評価し,意図する特徴線が得られていない場合,要求する特徴線形状を入力し,その特徴線が得られる形状になるよう修正を行い,意匠形状の高品位化・美形状化を行うサブシステムを開発した。 (2)研究の取りまとめ 本研究は,平成14年度,15年度に実施され,その中で得られた成果を統合し,所期の目的とするシステムを構築するとともに,報告書としてとりまとめた。
|