• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

機能性流体中の超音波伝播特性と鎖状クラスター構造との関係

研究課題

研究課題/領域番号 14550158
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

澤田 達男  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00162545)

キーワード磁性流体 / 機能性流体 / クラスター / 超音波 / 磁場 / 音速
研究概要

磁性流体の内部には磁性体微粒子が分散しており,磁場を印加することにより磁場印加方向に鎖状クラスターが形成される。この鎖状クラスターは,磁性体微粒子が凝集した1次クラスターの集合体から形成されている。このような複雑な内部構造のため,磁性流体中の超音波伝播特性は,印加磁場によって大きな影響を受けるものと考えられる。そこで,本研究では,このような鎖状クラスター構造と超音波伝播特性の関係を明らかにする事を目的として以下のように研究を遂行した。
(1)1MHzのセラミック振動子を用いて流体中の音速を正確に計測する測定装置を新たに製作した。そして純水中の音速の計測を行い,装置が十分なる精度を満足している事を確認した。
(2)水ベース磁性流体中の音速変化の温度依存性を調べた。その結果,磁性流体中の音速は温度上昇と共に現象する傾向が明らかなとなった。
(3)電磁石による磁場印加を行い,磁場強度による音速変化を調べた。そして,音速が減少する結果を得た。これは,磁場印加とともに内部の鎖状クラスターが成長する事に起因するものと考えられる。
(4)各印加磁場強度において,磁場の印加方向と超音波の伝播方向とのなす角度を変化させて,音速を測定した。その結果,角度変化に伴う音速の異方性が認められた。しかし,この原因は今回の実験結果からは明かにならなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tatsuo Sawada: "Influence of a Magnetic Field on Ultrasound Propagation in a Magnetic Fluid"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. Vol.252 Nos.1-3. 186-188 (2002)

  • [文献書誌] 本澤政明: "磁性流体中を伝播する超音波の吸収特性"磁性流体連合講演会講演論文集. 18-20 (2002)

  • [文献書誌] Masaaki Motozawa: "Ultrasonic Propagation in a Magnetic Fluid"Proc. 3rd Int. Symp. on Ultrasonic Doppler Methodsin Fluid Eng. and Fluid Meananics. 137-141 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi