本研究の目的は、最近注目されている熱流体の流動現象への画像処理の応用により、非定常流れの流動現象を解明するとともに、画像処理システムの確立と画像処理の有用性、および高速の非定常流れの圧力計測を行うための計測技術の研究開発を目指している。さらに、画像計測技術と非定常圧力計測技術を流れ場や騒音解明に応用して、圧力振動の周波数分析を行い、ジェット騒音の発生源、関連性について追求することをめざしたものである。 その試みの一つとして本研究では、亜音速域での渦輪や超音速域での衝撃波の挙動および圧力変動と騒音との関連性を流れの可視化写真の画像処理と圧力振動の計測を行って解明したものである。今までに見られない初めての試み、手法を用いての解明であり、ジェット騒音の発生源の解明とその低減方法の解明に有用な結果を示した。 したがって、この経緯を踏まえ、下記に示す3つのことについての研究を遂行して、画像計測技術と圧力計測技術の開発とその応用性についての研究をすすめる。 特に、今回の研究においては、(1)画像計測技術の改善と非定常流れの可視化法の確立、(2)非定常流れの圧力計測技術の研究開発、特に衝撃波振動現象の計測技術の確立等(特殊圧力プローブの製作・コンピュータシステムへの信号処理システムの構築等)を行い、超音速噴流中に発生する衝撃波の構造の解明と衝撃波の挙動の解明を行い、(3)さらに、衝撃波の振動と騒音の周波数分析(信号処理用コンピュータシステムの構築)を行うことによって、これらの関連性を明確にしている。
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