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2002 年度 実績報告書

ガスタービン用高負荷水素燃焼器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14550199
研究機関東京電機大学

研究代表者

吉田 亮  東京電機大学, 工学部, 教授 (40105680)

キーワード対向噴流バーナ / 窒素酸化物 / 高負荷燃焼 / ガスタービン / 希薄燃焼 / ターボチャージャ
研究概要

水素燃料は燃焼によって二酸化炭素を排出しない利点があるが、燃焼速度は極めて速く危険なので、本研究では予備実験としてメタンを燃料とした。衝突噴流によって強い乱れが発生することはよく知られている。そこで本研究では高速で供給されるメタン噴流に、高速で供給される空気を衝突させるタイプの燃焼器を製作し、火炎の安定性および内部の燃焼状態を測定した。バーナの寸法は直径が30mmで厚さは10mmである。本バーナでは燃料と空気を別々に燃焼器に供給しており、高速で燃料と空気が衝突する。それによって発生する渦による拡散の方が化学反応よりも速く、拡散燃焼は生じない。これはガスクロマトグラフによる濃度測定から明らかになった。したがって、燃料と空気は別々に供給されているにもかかわらず、予混合燃焼が生じている。このことは実用燃焼器では極めて有利な特性で、燃料と空気が別々に供給されているため逆火の危険性はなく、予混合燃焼をしているために有害燃焼排出物の制御も比較的容易である。また、乱れが強いためスワールをかけなくても、広い範囲のグローバルな当量比で安定な短炎化を図ることが可能である。熱電対による時間平均温度も中心と壁近くを除くとほぼ一様である。中心は激しい混合により火炎がないためで、壁付近は熱損失によるためであることは明らかである。これは局所的に温度が高いところがあるとゼルドヴィッチ機構により窒素酸化物の排出は多くなるが、そのような反応は起きていないことを意味する。したがって本バーナにより低公害・高負荷希薄燃焼が実現できる。
現在はこのバーナの原理を、実際の自動車用ターボチャージャに取り付けるための設計を行っている。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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