研究課題/領域番号 |
14550201
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
氏家 康成 日本大学, 生産工学部, 教授 (20060197)
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研究分担者 |
野村 浩司 日本大学, 生産工学部, 助教授 (30246847)
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キーワード | 火花点火機関 / 天然ガスエンジン / 火花点火 / 点火プラグ / 点火エネルギー / 乱れ場 / 点火確率 / 点火特性 |
研究概要 |
本研究は研究代表者が従来より提唱しているフランジ付き点火プラグの点火特性改善効果を、基礎実験ならびに実機を用いて実証しようとしたものであり、本年度は以下の成果が確認された。 1.基礎実験として実施した、実機の燃焼室流動場を模擬できる定容燃焼容器の実験においては、当初期待した、主流および乱れ強さの抑制効果は確認できなかったが、火花放電時に発生する衝撃波をフランジで反射させ、火花間隙部で衝突させることによって得られる熱回収効果は確認できた。強い主流の存在する場では、火炎核からフランジヘの熱損失が強くなり、熱エネルギー回収効果とのバランスが問題となる場合があることも示唆された。また現在、フランジの反射面形状は平面となっているが、適切な曲面を検討することの必要性も示唆された。 2.実機テストでは、一般のガソリン機関と比較して点火条件が厳しいとされる天然ガスエンジンを採用した。実機運転用のフランジ付き点火プラグ作製にあたっては、市販の点火プラグの接地電極を取り去り、耐久性向上のために、3本のフランジ支持棒をねじ止めおよびろう付け加工を施してフランジを固定した。基礎実験の場合とは異なり、フランジは接地電極側のみに取り付け、中心電極側は、点火プラグねじ部端面と、中心電極絶縁碍子端面を反射面として利用した。点火特性改善効果の確認方法には、希薄運転領域の拡大状況を判断項目として採用した。実験結果によれば、通常プラグを採用した場合と比較して、当量比で0.1程度希薄限界が拡大した。具体的には、通常プラグでの希薄限界当量比は0.65程度であったが、フランジ付きプラグでは、0.55程度まで拡大された。その他の知見として、中心電極側反射面が複雑な形状を呈している関係で、最適なフランジ間隔には一様な傾向が明確ではないが、おおむね4mm程度で最良の点火確率が得られ、この値は、フランジ付き点火プラグを実用化するにあたって、妥当な寸法であると判断される。
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