研究概要 |
本課題では,以下の4項目について調査・研究を行ない,次のような成果が得られた。 1.電力用機器の全固体絶縁化に必要な技術要件の調査 全固体絶縁変電所について実現に必要な技術要件を調査した。 2.絶縁材料に適した誘電率傾斜機能材料の設計,及び製造技術の検討,並びに試作 遠心分離法によるアルミナ粒子数密度や粒径の傾斜が可能であることを実験的に確認した。更にアルミナ粒子の挙動を解析し,作成パラメータ(アルミナ粒径,回転数,回転時間,エポキシ粘度)が粒子挙動に与える影響を検討した。 3.試作した誘電率傾斜機能材料の電気的性能の評価 誘電率傾斜によるPD特性の向上を理論的に確認した。更に雷インパルス印加時の沿面絶縁耐力が向上することを実験的に確認した。 4.超音波によるエポキシ樹脂中アルミナ粒子の運動制御 超音波によるエポキシ樹脂中アルミナ粒子の運動制御の可能性を理論的に計算し,FGM創製への適用可能性を検討した結果,多くの解決すべき課題は存在するが,原理的には可能であることを確認した。
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