研究課題
基盤研究(C)
1.背景、目的単相電源で三相回転磁界を有する高効率モータの実現は実用上極めて有用である。筆者はこのモータの実現を目指してパラメトリックモータの研究を行っているが、磁心の非線形性に基づくパラメトリック発振現象を利用しているためその実現は容易でない。本研究の目的は、この発振現象を用いた場合に、三相回転磁界を安定に得るための方法を明確にすることである。2.研究によって得られた新たな知見平成14年度は、無方向性ケイ素鋼板を用いた固定子形状不平衡モータについて検討を行い、内側共通磁路のみならず外側共通磁路も非対称形状とすることで出力効率特性を改善できること、外側共通磁路不平衡性は発振安定性に影響を及ぼさないことを明らかにした。平成15年度は、固定子に磁気異方性材料を用いた磁化容易軸不平衡モータについて検討を行い、磁化容易軸の配置により三相類似波形が得られ発振が安定になること、励磁側磁束を増加させ2系統の共振側に不平衡を作る磁化容易軸の配置が発振安定性に有効であることを明らかにした。更に本モータの三相電圧を生成する発振現象は、非線形連立Mathieu方程式で表されることを明らかにした。平成16年度は、形状及び材質の両側面を同時に考慮したモータに関して検討を行った。その結果、発振が不安定になり、出力が小さくなることが明確になった。また、非線形連立Mathieu方程式の係数に各種モータの具体的な設計数値を代入して発振安定性について検討を行った結果、三相回転磁界を生じさせる係数の条件を見出すことができた。
すべて 2003
すべて 雑誌論文 (8件)
日本応用磁気学会誌 Vol.27
ページ: 522-525
ページ: 526-529
ページ: 530-533
Proc.of 20th European Conference on Power Electronics and Applications (CD-ROM)
Journal of the Magnetics Society of Japan Vol.27, No.4
Proc. of 10th European Conference on Power Electronics and Applications (CD-ROM)
