研究概要 |
家庭内自動ドア用リニアモータとして,単相電源で駆動できるリニアパラメトリックモータを用いて検討を行い,自動ドアとして充分な推力が得られること及び,ドアの形状や重量などが異なる場合でも対応できるように,形状の異なる数種類のモータを試作して,実験的に検討を行った.併せて電磁場解析ソフトを用いて実験値と比較検討した.これらの検討結果は,日本応用磁気学会,電気学会,IEEE及びEPE-PEMCなどで発表している. 今回検討を行った条件は,バリヤフリー住宅のような床が平坦で,ドアが吊り戸式の場合を想定して,床下にモータを設置することを考慮し,開磁路形リニアパラメトリックモータを用いて検討を行った.一般家庭で用いられている吊り戸式ドアは,ドアの大きさや重量などによっても異なるが,約3〜5N程度の推力が必要と思われる.そのため,モータ幅の検討及びモータ高さと長さの関係について検討を行った.その結果,モータ磁心幅W=34mm,ポールピッチτ=44mmの時に,良好な特性値が得られた.その時のモータ磁心の寸法は,磁心幅W,長さL及び高さHの比は,0.3:1:1.45であった.許容電流値以内で,最適な同調用コンデンサを接続した時の静推力は約15Nが得られ,家庭内自動ドアを充分駆動できることがわかった.
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