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2002 年度 実績報告書

電池電力貯蔵システムに適した電流形コンバータの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14550276
研究機関東京電機大学

研究代表者

飯田 祥二  東京電機大学, 工学部, 教授 (30057236)

研究分担者 枡川 重男  東京電機大学, 工学部, 講師 (70147461)
キーワード電力貯蔵 / 蓄電池 / 系統連系 / 電流形コンバータ / 電流形インバータ / PWM制御 / 変調率 / 電流ひずみ
研究概要

本年度は,三相系統に連系する電池電力貯蔵用システムに適した三相電流形コンバータを開発した。
最初に,系統から電池を充電するための順変換装置を検討した。主回路構成は,IGBTと直列ダイオードからなる通常の三相グレッツ結線である。従来の自励コンバータでは,オンさせる期間だけ信号を与えるが,開放を防ぐため,さらにアーム短絡期間や重なり期間を必要とし,制御信号が複雑になる。これに対して,提案方式では,まず,サンプリング期間ごとに,電源相電圧に比例した線電流のパルス幅を求める。さらに,あえて重複した信号をスイッチング素子に与えても,系統三相電圧の大小関係により特定の素子のみがオン状態となることによって,所望の電流パルスが得られる制御パターンを開発した。これにより,本方式では短絡期間や重なり期間を考慮しなくても,自動的にこれらを含んだ動作となることを明らかにした。さらに,変調率を設定し,これを調整することによって直流出力電圧を制御でき,力率をほぼ1に保ったまま,低ひずみ,高効率を維持できることが実測により確認された。
次に,電池から系統への放電を想定して,この制御信号の生成法を一部変更するだけで,順変換時と同様に,簡潔な制御信号で安定したインバータ動作が得られることを確認した。さらに,電池電圧が変動しても,変調率を調整すれば系統に一定の電力を出力できることを明らかにした。高変調率においては,総合効率85%を維持し,出力電流のひずみ率は5%以下,各次高潮波成分も3%以下と良好で,系統連系ガイドラインを満たす結果を得た。これらの成果は電気学会全国大会,同学会産業応用部門大会で報告した。さらに,2003年9月にフランスで開催のEPE(ヨーロッパ・パワーエレクトロニクス・コンファランス)において発表予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 飯田祥二, 枡川重男, 川崎智宏: "三相電流形整流回路の一制御方式"電気学会産業応用部門大会講演論文集. II. 1043 (2002)

  • [文献書誌] 飯田祥二, 枡川重男, 川崎智宏: "三相系統連系用電流形PWMインバータの検討"電気学会全国大会講演論文集. IV. 146-147 (2003)

  • [文献書誌] S.Iida, S.Masukawa, T.Kawasaki: "A Simplified PWM Control Scheme for Three-Phase Current Source Converter"European Conference on Power Electronics and Applications. (発表予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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