研究課題/領域番号 |
14550285
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研究機関 | 阿南工業高等専門学校 |
研究代表者 |
三木 哲志 阿南工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (70290806)
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研究分担者 |
河野 良之 三菱電機株式会社, システムインテグレーション部・系統解析課, 課長
杉野 隆三郎 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (10259822)
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キーワード | 臨界故障除去時間 / 過渡安定度 / 電力系統 / シミュレーション / 関数 / 解析ツール / 制御系 / 保護系 |
研究概要 |
1.系統シミュレーション結果から精度の高い臨界故障除去時間関数を効率良く生成する手法の開発 昨年開発した手法をさらに詳細に検討し、それをモデル電力系統に適用し、解析ツールを用いて評価した。評価結果に基づいて、下記手法を開発した。 臨界故障除去時間関数は負荷を増加すると、単調に増加し、ある点で最大値を取り、そこを過ぎると単調減少する。また、厳しい事故においては低、高の両方で零点を持つ。この特性を利用して、負荷を次のように変更し、負荷と臨界故障除去時間の対応データを求める。 (1)低零点と高零点とを2分法を用いて求める。 (2)負荷を低、中、高の3点取り、中点における関数値が最大である場合は必ず低点と高点の中間に最大点(関数値を最大にする点)が存在する。この特性を利用し、最初、中点における関数値が最大になる3点を求め、それらの点における関数値の大きさを比較しながら、徐々に最大点の存在範囲を狭めていくことにより、当該関数の最大点を求める。 低零点、高零点、最大点が分かれば、関数の骨格を決定でき、当該関数をより効率的に生成可能となる。 2.臨界故障時間関数を用いて過渡安定度に及ぼす保護系や制御系の影響を定量的に評価する手法の高度化 上記関数生成法に関する研究成果を取り入れ、過渡安定度に及ぼす保護系や制御系の影響を組織的に評価できるより高度な手法について検討した。本手法の概略フローは次の通りであり、要求を満足するまで、適宜、各ステップを繰り返し計算する。 (1)評価する保護・制御系の選定 (2)評価する事故の選定 (3)臨界故障除去時間関数の生成 (4)各事故に対する平均供給支障電力量関数の生成 (5)複数の事故をまとめた系統全体の平均供給支障電力関数の生成 (6)生成した関数を用いて過渡安定度に及ぼす保護系や制御系の影響を定量的に評価 3.研究成果の発表 ギリシャで開催された国際会議等で、上記研究成果を発表し、専門家のコメントを受け、今後の研究に反映させた。
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