研究課題/領域番号 |
14550323
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
荒井 英輔 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (90283473)
|
研究分担者 |
市村 正也 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (30203110)
加藤 正史 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (80362317)
|
キーワード | μ-PCD法 / SOI / 界面再結合速度 / 発生ライフタイム / B拡散 / P拡散 / プロセスシミュレータ / 拡散モデル |
研究概要 |
1.マイクロ波反射光伝導減衰法(μ-PCD法)によるSOIウェハの界面再結合速度の評価 SOIウェハのSOI層(活性層)と埋め込み酸化膜(BOX)の界面再結合速度Sbを測定評価した。SOI層と基板間に電圧を掛けた場合と掛けない場合のライフタイムをμ-PCD法を用いて測定し、両者の差からSbを求めた。得られたSbは500〜1800cm/sで、通常のSi・熱酸化膜界面に比べて約100倍程度大きいことが分かった。 2.SOIウェハの界面での発生ライフタイム測定法の検討 SOIウェハにパルス電圧を印加した時の埋め込み酸化膜(BOX)界面の少数キャリアの変化をμ-PCD法を用いて観測し、発生ライフタイムの測定法を検討した。その結果、試料表面(SOI側)と裏面(基板側)へのAlの蒸着と、正負のバイポーラパルス電圧の印加により、n型SOI/BOX界面とBOX/n型基板界面の空乏層中の少数キャリアの発生状況を観測することが出来た。但し、p型SOIでは測定できず、原因解明は今後の課題である。 3.SOIおよびバルクSi中B、P拡散の実験とシミュレーションの比較検討 実用上最も多く用いられている市販プロセスシミュレータ(TSUPREM-4)の精度を検討するため、B、P拡散の実測値とシミュレーション値を比較した。最初にバルクSi中のプリデポジション拡散の実測分布とシミュレーション分布が合うように拡散係数等の主要パラメータを決定した。次に、SOI中のプリデポジション拡散分布と、バルク中とSOI中のドライブイン拡散分布について実測値とシミュレーション値を比較した。その結果、B,Pともにドライブイン拡散分布は実測値の方が深く、また、両者のズレは低温程大きかった。これはドライブイン工程では拡散を加速する何らかの効果を拡散モデルを取り入れなければならないことを示している。
|