研究課題/領域番号 |
14550336
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
福田 一郎 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10064445)
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研究分担者 |
坂本 康正 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50148152)
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キーワード | 液晶ディスプレイ / 反射型LCD / TN-LCD / 位相差板 / 1 / 4波長板 / 低消費電力 / 複屈折率 / 波長分散 |
研究概要 |
平成15年度の研究実績は次のとおりである。 1.単偏光板式反射型LCDの中で最も単純な構造の一つである1/4波長板補償のTN-LCDでは、TFT駆動の信号オン電圧を約3Vまで低くするとコントラスト比が低下するとともに分光反射率の波長依存性も大きくなるという問題がある。最近位相板の分散(複屈折率Δnの波長分散)を自由に制御できる技術が報告されたことを背景に、1/4波長板を位相差板に置き換えて再検討したところ、位相板の分散を含めてセル条件を最適化すると、オン電圧2Vでも単偏光板式の極限の表示性能に近いNWモードの無彩色表示が得られること、したがって現状のオン電圧3.2VのTFT駆動に比べてパネルの消費電力を1/2〜1/3に低減できること、また、液晶の分散はNBモードの場合と同様に小さいほうが望ましいことなどを明らかにした。 2.単偏光板式反射型DTN-LCDではオン電圧を2Vにしても単偏光板式の極限の表示性能に近い無彩色表示が得られるが、液晶の分散が大きくなると表示品位が低下することから、上記構成を軽くする薄くするために補償セルを現状の分散の大きい液晶高分子フイルムで置き換えたF(Film)DTN-LCDを使用することは難しいという問題があった。今回、構造をM (Modified) DTN-LCDとしかつ位相差板の分散を最適化することで、現状の分散の大きい液晶高分子フイルムを用いたMFDTN-LCDでも、オン電圧2Vで単偏光板式の極限の表示性能に近いNBモードとNWモードの無彩色表示が得られることを明らかにした。 3.昨年度報告したDTN-LCDに限らず、これまで検討してきた単偏光板式反射型TN系LCDでは、閾値電圧V_<th>が現状より低い材料が開発されれば、高画質を保ちながらオン電圧を2Vより更に低下できること、およびそのメカニズムを明らかにした。
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