研究課題/領域番号 |
14550338
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研究機関 | 大同工業大学 |
研究代表者 |
藤本 博 大同工業大学, 情報学部, 助教授 (90075911)
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研究分担者 |
和田 隆夫 名古屋産業大学, 情報学科, 教授 (60023040)
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キーワード | electron beam doping / photoluminescence / kick-out machanism / GaAs / Si / diamond / SIMS |
研究概要 |
2枚の半導体基板の間に不純物シートを挟む(たとえばSi基板の間にPの不純物シートを挟む場合をSi//P//Siと記す)か、基板に蒸着した不純物材料を向かい合わせた(たとえばGaAs基板にZnを蒸着して向かい合わせた構造をGaAs/Zn//Zn/GaAsと記す)構造あるいは、基板の上に不純物シートを置いた(たとえばSi基板上にAlのシートを置いた構造をSi//Alと記す)構造に、低エネルギー電子線を照射して、基板に不純物原子を拡散させた。照射した電子線のエネルギーは750keV、照射量は5×10^<17>/cm^2である。このようにして作製した試料を2次イオン質量分析(SIMS)によって基板中の不純物分布を測定し、ある試料についてはフォトルミネッセンス(PL)による評価を行った。 GaAs/Zn//Zn/GaAsおよびGaAs/Si//Si/GaAsにおける不純物拡散の深さはそれぞれ100〜400Å程度であり、PL測定の結果、表面近傍の欠陥が非常に少ないことが確認された。また不純物拡散には2種類のkick-out mechanismが介在することを示した。 Si//P//SiにおけるP原子の拡散深さは約1000Åであった。Siには化合物B_6Siを用いて、Si//B_6Si//Siなる構造においてB原子が拡散することを見出した。B原子の拡散深さは約400Åであった。またB_4C//Siにおいては、基板にn型Siを用いてpn接合が形成されることを見出した。 B_4C//C(diamond)およびSiC//Alにおいても、ダイヤモンド基板中にはB原子が、またSiC基板中へはAl原子がドーピングされていることがSIMSによって確認された。拡散深さはそれぞれ約66Åおよび1000Åであった。
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