研究概要 |
音楽データや画像データ等のディジタルコンテンツを配布する際の著作権を保護するために,電子透かし等を埋め込む手法が研究されている.しかしながら,この手法は,元のデータを傷つけることにより透かし情報を埋め込むことから,元の音質あるいは画質を保ったままでデータを配信することが不可能である.しかしながら,芸術性が追求される画像や音楽データについては,著作物の品質を保ったままオリジナルデータを提供し,かつ,著作権を守ることが必要である.このような必要性から、オリジナルデータを公開していながらも,無断転載に対して,著作物であることを主張するためのシステムの実現を目指し、本研究課題を進めた。今年度は3年の研究期間における2年目であり、昨年度実現したIFSパラメータを用いて署名画像を作成する手法を用いて、著作画像と、著作画像と主張したい画像の距離を定義した。定義された距離を用いることによって、二つの画像の類似が与えられる。その結果、IFSパラメータを保持する著者認証システムの実現できる。また、このシステムを画像検索へ応用する可能性についても検討し、その成果を国際会議へ発表した(11.研究発表『2-D functional AR model for image identification』)だけでなく、特許を出願中である。
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