本研究の目的は、 (1)アクティブネットワークにおけるセキュアなネットワークノード実行環境の開発、(2)自律移動型のパケットを実現するアクティブルータの開発、(3)アクティブネットワークを活かすアプリケーションの探索である。 平成15年度は、上記の目的にそって、最終年度の研究を推進し、以下の実績を得た。 (1)アクティブルータの開発 平成14年度に開発した実行環境を用いて、自律移動型のパケットを実現するアクティブルータを開発した。パケットの中に、データとプログラムを入れておき、パケットがアクティブノードに到着すると、このプログラムを取り出して、ノードの実行環境の上で、実際に動作させた。当該プログラムは、同じパケットの中のデータを取り出して、たとえば巡回の道順を示す情報に基づき、次のノードを決定して、再度パケット(データ+プログラム)をネットワークに送出する。 (2)アクティブネットワークの特徴を活用したアプリケーションの開発 アクティブルータに、高性能サーバを接続して、実験システムを構築し、アクティブネットワークを応用したアプリケーションを開発した。 (3)実行環境の機能、性能を検証し、効果を評価した。 上記実験構成を用いて実機での評価を行った。評価は、巡回時間、プログラムの機能レベル、プログラム規模、ノードでのCPU処理時間/CPU負荷などについて、実測ベースで行った。
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