本研究の目的は、(1)アクティブネットワークにおけるセキュアなネットワークノード実行環境の開発、(2)自律移動型のパケットを実現するアクティブルータの開発、(3)アクティブネットワークを活かすアプリケーションの探索である。上記の目的にそって、研究を行い以下の実績を得た。 (1)ノードOS(Linux)上で動作する開発環境を2種類開発した.1つは、プログラマブルスイッチ方式を実現するための開発環境であり、エージェント技術を用いることで柔軟性を向上させた点に特徴がある。2つめは、プログラムサイズの制限を無くすため、プログラムを分割して転送できるようにした「パイプライン方式」である。 (2)LinuxをOSとするサーバに、本研究で開発したアクティブネットワークの実行環境を載せて動かし、サーバをアクティブノードとして動作させた。アクティブノード複数台をLANで接続して連携動作させ、パケットを"ストア&コンピュート&フォワード"させた。 (3)自律移動型のパケットを実現するアクティブルータを開発した。パケットの中に、データとプログラムを入れておき、パケットがアクティブノードに到着すると、このプログラムを取り出して、ノードの実行環境の上で、実際に動作させた。 (4)アクティブルータに、高性能サーバを接続して、実験システムを構築し、アクティブネットワークを応用したアプリケーションを開発した。 (5)上記実験構成を用いて実機での評価を行った。評価は、巡回時間、プログラム規模、ノードでのCPU処理時間/CPU負荷などについて、実測ベースで行った。
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