研究課題/領域番号 |
14550352
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
金子 正秀 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 助教授 (90262039)
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研究分担者 |
目黒 光彦 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 助手 (20323884)
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キーワード | 情報環境場 / アクティブインタラクション / 時空間的配置 / 移動型ロボット / 注意の共有 / ヒューマンインタフェース / 視聴覚機能 / 対話型エージェント |
研究概要 |
アクティブインタラクションを提供する具体的な情報環境場の構築に向けて、以下の研究を行った。 1 対象の時空間的配置に関わる言葉の語彙の拡張 空間的配置を表す言葉として、3次元空間内での奥行き方向の関係を表す言葉、絶対的な位置を表す言葉等を加え、同時に、これらの言葉に対して実際の対象物を選択する方法を定めた。 2 視聴覚機能付き移動型ロボットとユーザとのインタラクションに関わるシミュレーション コンピュータに接続された可動カメラを用いて、ユーザからの指示の解釈の仕方、及び、移動型ロボットに対する空間内の対象物の探索方法について具体的に検討した。例えば、ユーザからの「右の方にある緑色の本を取れ」という指示に対して、「右、緑、本」等のキーワードを元に空間内を自動的に探索し、対象物を発見させる。 3 ユーザとロボットの間での関心対象(attention)の共有 実環境中に存在する様々なオブジェクトを対象として、ユーザとロボットとの間で円滑なインタラクションを行うためには、環境中の特定のオブジェクトに対する関心(注意:attention)の共有が重要である。このための基礎として、まず、マイクロホンアレーによって取得した音声信号から音源位置を推定し、更に、肌色分布の情報と統合して、ユーザ(話者)位置を特定する方法を開発した。次に、特定したユーザについて、2次元平面内での動き分布と頭部の3次元形状モデルを利用して顔の3次元的な向きを推定し、視力分布を求める。この結果と3次元空間に対する距離情報を用いて、ユーザが着目しているオブジェクトを自動的に検出する方法を開発した。これにより、ユーザとロボットとの間での共同注意の形成が可能となった。 4 移動型ロボットの作成 実環境におけるアクティブインタラクションに関する実験を行うために、カメラやノートパソコン等を搭載でき、コンピュータによる動作制御が可能な全方向移動型ロボットを作成した。
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