研究課題
基盤研究(C)
聴覚障害者が携帯電話あるいはノートパソコンなどのモバイル機器を利用して、テレビ電話形式による手話コミュニケーションを想定した超低ビットレート手話動画像伝送に関する基礎的研究を行った。本研究では、次の(1)-(6)のような成果が得られた。(1)超低ビットレート手話動画像伝送方法の検討:超低ビットレートかつ手話認識可能な圧縮は通常の手法では不可能なため、動画像フレームから認識に必要なものだけを選択的に抽出し、これを圧縮して送る方法として選定した。(2)手話認識要素の解析:重要なフレームを選定する基礎として、14手話単語の認識に重要な要素を解析し、立っている指とその方向、および、手の位置と動きが重要であることを示した。(3)意味的特徴点フレーム抽出アルゴリズムの考察:手話動画から認識に必要な意味的特徴点フレームを抽出するアルゴリズムを前述の成果も取り入れて考察し、フレーム間の輝度差分値を基にして、手首の移動軌跡を考慮したアルゴリズムを考案した。(4)分散システムのソフトウェア構成の考察:手話画像伝送システムは分散システムとなるため、プログラミング言語・ソフトウェア構成について検討した。その結果、Java言語が適当であり、分散システムを効率よく構成するためにエージェントシステムに関して考察した。(5)手話動画圧縮アルゴリズムの定量的評価:提案した圧縮プログラムの性能を定量的に評価した。その結果、MPEG2に比較してデータ量を50%以下に抑えられることが示され、さらに15%以上の改善が可能なことを示した。これにより、本研究で提案するシステムの有効性が示された。(6)得られた成果を研究会など学術論文として発表した。
すべて 2005 2004 2003
すべて 雑誌論文 (10件)
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