16年度は、「複数ロボットが自律協調する組織化ロボットシステムのモデル設計と評価」というテーマで以下に示す内容について研究・開発・検討を行った。 1.通信機能を持つ車輪型ロボット3台と二足歩行型ロボット5台を作成した。ロボット間、及びロボット内のデータ送受信を可能とする通信機能を提供している。主な機能は以下の通りである。(1)任意の通信データ受信機能、(2)任意の通信データ送信機能、(3)通信機器情報管理機能(送信先・元の通信機器に関する設定情報を管理する。各種通信は、この設定情報を元に行う。)、(4)通信データ中継機能 車輪型ロボットの通信部とユーザーインターフェイス部には以下の機能を付加している。 (1)通信部・・・ハードウェア制御部、受信制御部、送信制御部、プロトコル変換部、イベント生成部、通信機器情報管理部、通信データ中継部 (2)ユーザーインターフェイス部(アプリケーションに対してGUI機能を提供する)・・・画面描画機能(メニュー、画像、文字列)、画面管理機能(画面切り替え、画面表示ON/OFF)、アニメーション表示機能、イベント制御機能(タッチパネル入力応答、通信イベント応答、ユーザーイベント応答) 2.3台以上のロボットを用いて、以下に示す内容の実証実験を行った。 ・自律分散アルゴリズムの研究調査・・・任意のエリア内を自律的に案内できるシステムを構築して評価実験を行った。 ・協調して情報提供するシステムの評価・・・他のロボットが蓄積している情報をネットワーク下で共有しながら動作するシステムの評価を行った。 ・最適な協調システムアルゴリズムの開発・・・任意のエリア内で複数のロボットが等面積を保ちながら情報サービスするシステムの評価を行った。
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