エバネセント波を用いたプラズマ診断 本研究では、エバネセント波を用いたコンパクト測定系の構築し、Xe直流グロー放電およびXe誘電体バリア放電における管壁での励起原子の検出および密度測定を行った。 CH_4/Ar誘電体バリア放電によるa-C:H膜堆積とその評価 本研究では、プラズマ特性の理解と膜評価をとおしてプラズマ相と薄膜特性の関係を明らかにすることを目的とし、種々のプラズマ診断法と膜評価方法を用いて測定をおこなった。以下にその結果をまとめる。 (1)エバネセントのLCIF信号強度は、プラズマバルクの結果に比べて2桁から3桁小さかった。メタン混合率1%の場合は、メタン混合率0%の場合に比べて、エバネセント波信号が非常に小さかった。 (2)Ar/CH_4混合ガスプラズマ中のAr(1s_5)準安定励起原子密度は、r=0-5%において、最大値〜10^<12>cm^<-3>をとり、rが増加するに従い減少した。この減少は、r〜1%付近でもっとも急激であり、この理由としては、CH_4分子やCH_Xラジカル種との衝突によりArの準安定励起原子がクエンチングするためだと考えられる。 (3)Ar/CH_4混合ガスプラズマ中のCH(X^2II)密度は、r=0-5%において、最大値〜10^<10>cm^<-3>をとり、Ar(1s_5)準安定励起原子密度と同様にrが増加すると減少するが、r=5-20%になるとわずかであるが上昇した。 プラズマと堆積膜の相関 エバネセント波を用いたプラズマ診断と膜評価における測定結果より、その関係について考察した。 最後に、本研究で構築したエバネセント分光システムが薄膜堆積用プラズマ診断に適することを確認し結果を評価し、報告書として纏めた。
|