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2002 年度 実績報告書

頭部運動を許す遠隔注視点検出装置の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 14550415
研究機関静岡大学

研究代表者

海老澤 嘉伸  静岡大学, 工学部, 助教授 (40213574)

キーワード注視点検出 / 頭部運動追尾 / 超音波距離計測 / 画像処理 / 視線検出 / 遠隔検出 / 瞳孔検出 / ズーム・フォーカス制御
研究概要

我々は,視線を用いたパソコンへの情報入力のために,遠隔ビデオ式の注視点検出装置の開発を行っている.この装置では,眼に近赤外線を照射し,ビデオカメラで使用者の眼を撮影し,眼の像を画像処理することで眼の特徴点である瞳孔中心座標と光源の角膜反射座標を検出し,基本的にこれらの相対座標を利用することで注視点検出を行う.すでに,頭部とカメラを固定した状態での注視点検出は実現しているが,頭部の移動があると眼がカメラフレームから外れたり,焦点が合わなくなるために画像解析が正しく行えず,視線計測が不可能になってしまう.このため使用者の頭部が自由状態にあっても,眼を追尾して焦点の合った画像を実時間で取得できるシステムが必要とされた.対処のために,これまでに我々は,追尾に必要な頭部の3次元位置と回転角度を計測する方法として,超音波を用いた頭部位置計測装置(以下,超音波位置計測器)を開発した.本年度は,頭部に装着する3個の送信器を含む平面に対する眼球回転中心のおよその相対位置関係をあらかじめ推定し与え,その関係と超音波位置計測器により算出された3個の送信器の座標から眼球回転中心の3次元位置を実時間で推定した.推定した眼球回転中心を利用して,カメラの光軸に垂直な頭部の動きに対しては,カメラの前に設置した2次元回転ミラーを回転させることにより,また,カメラの光軸方向の頭部の動きに対しては,電動ズームレンズを制御して,ズーム・フォーカスの制御を行い,画像中の眼の大きさをほぼ一定に保ち,かつ焦点の合った画像(特徴点検出可能な画像)を実時間で取得できる追尾装置の開発を行った.本装置の利点は,高速な頭部の動きにより眼の像がカメラフレームから外れても,直後に再び眼の像を捉えることが安価に実現できる点である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yoshinobu Ebisawa: "A Pilot Study on Ultrasonic Sensor-Based Measurement of Head Movement"IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement. 51・5. 1109-1115 (2002)

  • [文献書誌] Y.Ebisawa, S.Tsukahara, D.Ishima: "Detection of Feature Points in Video-Based Eye-Gaze Detection"Proceedings of the Second Joint EMBS/BMES Conference. 1764-1765 (2002)

  • [文献書誌] 海老澤嘉伸, 塚原伸一, 高橋公之, 石間大典: "ビデオ式遠隔注視点検出における実時間特徴点検出"映像情報メディア学会2002年年次大会講演予稿集. 2 (2002)

  • [文献書誌] 石間大典, 海老澤嘉伸, 布下正意: "頭部運動を許容するビデオ式注視点検出における超音波位置計測に基づく眼の追尾"映像情報メディア学会2002年年次大会講演予稿集. 2 (2002)

  • [文献書誌] M.Nunoshita, Y.Ebisawa: "Head Pointer Based on Ultrasonic Position Measurement"Proceedings of the Second Joint EMBS/BMES Conference. 1732-1733 (2002)

  • [文献書誌] 布下正意, 海老澤嘉伸, 石間大典: "超音波位置計測に基づく頭部運動によるポインティングシステム"映像情報メディア学会誌. 57・3. 58-63 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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