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2002 年度 実績報告書

誘電泳動インピーダンス計測法と抗原抗体反応を組み合わせた選択的細菌検出法

研究課題

研究課題/領域番号 14550421
研究機関九州大学

研究代表者

末廣 純也  九州大学, システム情報科学研究院, 助教授 (70206382)

研究分担者 山田 巌  九州大学, 医学部, 助手 (50038931)
今坂 公宣  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (40264072)
原 雅則  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30039127)
キーワード誘電泳動 / インピーダンス / 抗原抗体反応 / 免疫凝集 / 電気穿孔 / 誘電泳動フィルタ
研究概要

今年度は、免疫凝集反応を応用した選択的DEPIM法の基本原理を確立することを主たる目的として研究を実施した。更に、DEPIM法の検出感度を向上させることを目的として、誘電泳動フィルタによる細菌濃縮ならびに高電界による細胞膜破壊現象(電気穿孔)を利用する方法を提案した。
以下に得られた主な結果を記す。
1.大腸菌とセラチア菌の混合懸濁液を誘電泳動した後に、検出対象である大腸菌の抗体を懸濁液に加えると電極ギャップ間で大腸菌の凝集体が形成される。凝集体の量は大腸菌とセラチア菌の混合比に依存し、セラチア菌の比率が上回る場合は大腸菌の凝集体は形成されない。
2.凝集後に懸濁液を適当な速度で流すことにより、凝集していないセラチア菌を除去し大腸菌の凝集体のみを電極上に残すことができる。この凝集した大腸菌のインピーダンスを測定することで、大腸菌を選択的にDEPIM法で検出できた。
3.誘電泳動後に高周波電界強度を増加させると細胞膜の破壊が起こり、細菌内部イオンの流出によるコンダクタンスの過渡的な上昇が起きることを確認した。
4.上記の現象を利用して、DEPIM法の検出感度をイースト菌については約100倍に増加させることができた。この結果、懸濁濃度102CFU/mLのイースト菌を約15分で検出することに成功した。
5.研究代表者らが開発した誘電泳動フィルタを用いて、大腸菌懸濁液を1時間で約10倍の濃度に濃縮できることを明らかにした。この濃縮法をDEPIM法と組み合わせることにより、その検出下限を改善することができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] J.Suehiro, R.Hamada, D.Noutomi, M.Shutou, M.Hara: "Selective detection of viable bacteria using dielectrophoretic impedance measurement method"Journal of Electrostatics. Vol.57,No.2. 157-168 (2003)

  • [文献書誌] G.Zhou, M.Imamura, J.Suehiro, M.Hara: "A dielectrophoretic filter for separation and collection of fine particles"Conf.Rec.of the 2002 IEEE/IAS Annual Meeting. (CD-ROM). (2002)

  • [文献書誌] 首藤 正徳, 末廣 純也, 原 雅則: "固相化抗体チップと誘電泳動インピーダンス計測による選択的細菌検出法"電気学会 センサ・マイクロマシン準部門 ケミカルセンサ研究会資料. CHS-02-24. 33-38 (2002)

  • [文献書誌] 周 広斌, 今村 学, 末廣 純也, 原 雅則: "誘電泳動フィルタを用いた液体中の懸濁微粒子の除去と回収"静電気学会誌. Vol.27(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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