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2003 年度 実績報告書

LED光源利用による食用茸類の生体電位を指標とした至適栽培制御装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14550429
研究機関金沢工業大学

研究代表者

平間 淳司  金沢工業大学, 工学部, 教授 (40181185)

研究分担者 宮本 紀男  金沢工業大学, 工学部, 教授 (20229892)
キーワード茸 / 至適生育条件 / 生体電位 / 光刺激 / 波長依存性 / 遺伝子解析 / 形態形成 / MRI
研究概要

茸の至適成育条件(培地・温度・湿度・光など)に関して、生産現場の経験的側面からの検討は十分行われているが、科学的側面の検討は大変遅れている。申請者らは、茸の成長の活性化と密接な関係があると推定される生体電位信号を指標とし、光刺激条件(波長,輝度,照射方法など)や形態形成との対応関係を調べ、至適成育条件を工学的側面から究明し茸栽培制御用の新しいタイプの光源装置の開発を試みている。本年度の実施概要を以下に記す。
(1)茸工場の現場での光源装置開発 簡易Growth Chamberを更に改良し、前年度で得られた結果を踏まえ、種々の光刺激を与えた場合の成長の比較実験(形態形成実験)をGrowth Chamber内で実施した。併せて生体電位のセンシングも同時に行い、茸の健康診断も同時に行った。茸自身が環境モニタとしてのバイオセンサ的機能の有効性を検証した。なお、現時点でも民間の茸工場と共同で「連続光・ゆらぎ光・パルス光」などを茸に照射して、予備的に現場での形態形成の比較実験を進めているが、未だ充分な検証までは至っていない。
(2)自発性生体極微弱計測の試み 非破壊・非侵襲の計測方法であるSQUID装置を用いた、茸から発生する極微弱磁場信号計測を試みることで、培地内部の菌糸の熟度診断や菌傘の成長診断への有効性を検討した。
(3)遺伝子解析 光質変化が形態形成に及ぼす影響に関し、前年度の研究成果を踏まえ更に分子的機構である遺伝子解析による発現遺伝子の解析を継続した。
(4)MRI装置での培地断層撮影 培地内部の菌糸の発達に関して、植菌から原基形成に至るまでをMRI装置により非破壊的に約2週間毎に系統的に撮影し、その方法を確立した。
(5)その他 光刺激に対する生体電位の発生機序については、茸の細胞内に存在するカロチノイドの補助色素成分が一般的に関与することは文献等から推定されるが、本研究で対象としている茸類に適用するかは不明である。そこで、各種光刺激を与える前後の茸のサンプルに対する生体の成分分析を外部の調査機関と共同で実施し、色素成分の変化と生体電位との関係を検討した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 松田真人, 平間淳司, 他5名: "マイタケにおける光照射時の自発性極微弱磁場信号計測"日本植物工場学会誌. 16巻1号. 20-23 (2004)

  • [文献書誌] 柳橋秀幸, 平間淳司. 他5名: "光刺激による茸(舞茸)の生体電位反応(第3報)-周囲温度と生体電位との関係-"日本植物工場学会誌. 15巻2号. 94-97 (2003)

  • [文献書誌] 原田健一, 平間淳可, 他6名: "MRI装置を用いた培地内部の撮影(2)-植菌から子実体形成に至るまで-"農業環境工学関連学会2003年合同大会. 154 (2003)

  • [文献書誌] Junji Hirama, Masato Matsuda, Hideyuki Yanagibashi: "Relationship between the bio-electric potential and the morphogenetic properties of Grifola Frondosa when subjected to different light stimuli"First Japan-Thailand Joint Symposium on Advanced Technologies in Agricultural Production and Post-Production. (印刷準備中). (2003)

  • [文献書誌] 古澤紀光, 平間淳司, 他4名: "光刺激に応答した舞茸の子実体発達過程における発現遺伝子の検出"農業環境工学関連学会2003年合同大会. 153 (2003)

  • [文献書誌] 坂本香織, 平間淳司, 他6名: "なめこ子実体の光形態形成初期過程における発現遺伝子の解析"農業環境工学関連学会2003年合同大会. 361 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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