非線形システムモデリングの新しい展開

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 14550447
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 魚崎 勝司 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20029151)
• 研究分担者: 畠中 利治 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (10252884)
• キーワード: 非線形モデル / システム同定 / ローカルモデリング / 領域選定 / 進化型計算法 / ブロック指向モデル / ウィナーモデル / ハンマーシュタインモデル

研究概要

現実の産業システム、社会システムの解析・設計・制御・最適化などのため、その非線形性も考慮した数理モデルを構築する非線形モデリングが重要となるが、これについて(1)システムを操業条件(時刻)によって分割して得られる複数個の部分システムそれぞれに適合した局所モデルを結合して全体モデルを構築する「ローカルモデリングアプローチ」および(2)非線形システムの構造同定に「遺伝的プログラミング」を用いるなどの「進化型計算モデリングアプローチ」の2つの新しいモデリングアプローチを有機的に統合して、ハイブリッドな非線形システムのモデリングも可能にするなど、新しい非線形システムモデリングの方法論を展開することを目的として、以下について研究を行った。
1.ローカルモデリングにおける局所操業領域の自動選定アルゴリズムの開発
ローカルモデリングにおいては操業条件(あるいは時刻)によって複数個の局所領域を選定し、その領域ごとに局所モデリングを行い、それら局所モデルを適当な補間関数で結合して、システム全体のモデルを構築する。このとき局所領域の選定がモデルの精度に大きく影響する。ここでは従来、試行錯誤で行われることが多かった適切な局所領域の選定の自動化について検討を行なった。
2.進化型計算法に基づくブロック指向型非線形モデルの構築
進化型計算法を用いたブロック指向型モデルの構築法について考察を行った。

研究成果

• [文献書誌] K.Uosaki, T.Hatanaka, N.Manabe: "Automatic regime selection in local modeling"Proc. 15^<th> IFAC World Congress on Automatic Control. T-We-M21 (2002)
• [文献書誌] T.Hatanaka, K.Uosaki, M.Koga: "Evolutionary computation approach to Hammerstein model identification"Proc. 4^<th> Asian Control Conference. TM6-5 (2002)
• [文献書誌] T.Hatanaka, K.Uosaki, M.Koga: "Evolutionary computation approach to Hammerstein model identification with piecewise linear function approximation"Proc. ICASE/SICE Joint Workshop on Intelligent Control and Systems. 144-149 (2002)
• [文献書誌] T.Hatanaka, K.Uosaki, M.Ishida: "Optimal fuzzy partioning in local modeling based on evolutionary computation"Proc. 4^<th> Asia-Pacific Conference on Simulated Evolution and Learning. 1790 (2002)